ピンポーン
「っ……」
インターホンがなり、体がビクッと反応した。
インターホンの音って、大きくてビックリするよね?私だけなのかな…。共感を求む。
「穂乃ー!お客さんが来たから出てーー!!」
え、私が出るの!?
そこはお母さんが出てよーー!!
ピンポーン
やばい、待たせちゃってるから、早く出ないとっ。
私は階段を急いで降りて、リビングに向かった。
モニター越しから見ると、お客さんは男の人だった。
「はい……どちら様でしょうか」
『あ、天井と申します。恵美さんはいらっしゃいますか?』
丁寧な言葉の遣い……。
て言うか、やっぱりお母さんの知り合い??
「……あ、ちょっとお待ちください」
取り敢えず通話を切った。
「お母さん!天井さんだってよ!!お母さんのお客さんなら、お母さんが出てよー!」
これは正論だ!私の役目はこれで終わり!!
「あら、もう来ちゃったのね!上がっててもらって!お母さんもう少し時間がかかりそうだから頼んだよー!」
「……え」
いやいやいや、お母さんのお客さんなんだよね!?
……お母さんの言う通りにすることにした。