「友達にも、お母さん達にもね、穂乃ちゃんは男の子が大好きらしいよ〜!って、そしたらさぁ〜みーーんな梨加の事信じちゃってね!」


梨加ちゃんは表情と体を動かして、当時を再現しておかしく笑いながら話してくれた。


動揺が隠せない。


だけど、強くなれ私。



「今は、みんなに助けてもらいながら、成長出来てる。なにより朝陽に背中を押して貰えたから、裏切れない」


「朝陽に?あのアホ野郎っ。ほんとお人好しっ」


「私、強くなるって決めたの」


「……じゃあさ、もし私が穂乃ちゃんと凌君が一緒に住んでることをバラすって言ったらどうする?」



情報はあっという間に広がって、根も葉もない噂まで広がる。そんな事になったら、とても怖い。



「凌は梨加ちゃん達はそんな事しないって言ってた。私もそう思う」


「私のことなんて、全然知らないくせに。全然わかってない!!」



梨加ちゃん……。


梨加ちゃんのことを全然わかってなくても、わかることはあるよ。