その後、少ししたらお母さんが迎えに来てくれた。
家に着いて、ソファで横になった。
「穂乃、大丈夫そう?」
「うん、もう大丈夫だよ」
「無理はしないようにね?今、我慢しすぎると、大人になっても色んなことで我慢しちゃうからね」
「う、ん」
お母さんに迎えに来てもらって、迷惑をかけてしまった。
挙句の果てには、本当は体調は悪くない事を言えなかった。
嘘をついた罪悪感ってなんでこんなに辛いんだろう。
「ねえ、お母さん」
「どうしたの〜?」
お母さんは、私の頭を撫でて、優しく微笑みながら返事をしてくれた。
こういう時、親って落ち着かせてくれるから、安心する。
幼いながらも、あの時から親って凄いなって思ったよね。
「私がいつも朝陽達と遊んでてどう思う?」
「そうね〜、活発でいいと思うよ?でも、ちょっと心配かな〜」
お母さんは悩むように、斜め上を向いた。
「そう、なんだ……」
お母さんにも心配されてる。
本当にお母さん達にまで、噂が広がってるんだ……。
「だけど、穂乃が好きなようにする事が大切だよ」
「うん」
そう言われても、私はモヤモヤするだけだった。
お母さんには、もう迷惑かけられないし、心配させたくない。
この時に、もう周りには噂とか言われないように、自分を抑えるように決めた。
男子とは必要最低限にしか関わらない。そのほかの人とも積極的には関わならないように。