小学6年生、それは突然だった。
「穂乃!今日も学校終わったらゲーム一緒にやろうぜ」
「うん!」
「じゃあ俺も!」
「いつもの公園で待ち合わせね!」
私は、女の子達と遊ぶよりも、男の子達と遊ぶことの方が多かった。
ゲーム、活発な運動、カードゲーム。
どれも大好きで、とにかく楽しかった。
だから学校でも終わった後でも、男の子に混ざって遊んでいた。
だけど楽しかったことが、怖くなったのが一瞬の出来事だった。
それはいつも通り、男の子に混ざって遊んでいる時。
コソコソと私を見ながら、女の子達が話している。
最初は、気のせいなのかなと思ったけど、女の子達の態度や、視線で自分の事を言われているのが分かった。
ある時、昼休みを終えて、教室に戻ってきた時に、それが解けた。
「穂乃ちゃんって男の子大好きらしいよ」
「え〜だからいつも男子と遊んでるんだね」
「お母さんがさ、その子は早く子供出来そうだねって言ってた」
「私のお母さんも言ってたよ」
「え、それって結婚ってこと?」
「よく分からないけど、多分ね」
「ちょっと見る目変わっちゃうよね」