教室をでて、校舎裏に向かった。
向かう途中は、無言で気まず過ぎた。
私のせいで梨加ちゃんが変わってしまうのはすごく嫌だ。
だから、何故か考えた。
そしたら、すぐに分かってしまった。
私と凌が付き合ったからだ。
考えなくても分かることだったのに、余計に梨加ちゃんを怒らせてしまった気がする。
「「……」」
校舎裏は、人気が少なくて話しやすいけど、怖い。
梨加ちゃんは立ち止まって、私の方を振り向いた。
「私の気持ち分かるでしょ?」
「……うん」
「だったら、凌君と別れて欲しいなぁ」
「えっ」
「だって、穂乃ちゃん優しいし、譲ってくれるでしょ〜?」
ねぇ、梨加ちゃん。
私は優しい梨加ちゃんしか知らないから、今の梨加ちゃんにはすごく動揺している。
だけど、ここで私が弱くなっちゃだめだ。
「私は、凌とは別れないよ」
「へぇ〜そんな事言っていいんだ〜?」
あざ笑うかのような言い方。
動揺なんてするもんか。

