言われてみれば、そうだなって思う。今までは考えることがなかったから。
でも、少しずつ分かることができてる。
今でも、学ぶことができたし。
もっと前向きにならないとね。
「じゃあまたお昼にね」
「うん」
学校について、教室の前で由姫ちゃんと別れた。
同じクラスだったら良かったのになぁ。
2年生では同じクラスになれるといいな。
教室に入ると、梨加ちゃんが教室から出ようとしていた。
「梨加ちゃん、おはよう」
「……うん」
あれ?
いつもの梨加ちゃんとは違って、テンションが低い気がした。
それに、すれ違って挨拶した時に、少しも私を見てくれなかった。
体調が悪いのかな……。
梨加ちゃんを心配しながら、自分の机に鞄を置いて、椅子に座った。
あんな梨加ちゃん初めて見たから、気になって仕方がない。
「篠宮、おはよ。どうした浮かない顔して」
「朝陽、おはよう。なんか、梨加ちゃんの様子がいつもと違うから心配で」
「梨加が?分からないけど、体調でも悪いのかもな」
それだけなのかな……。