「由姫ちゃんおはよ」
「おはよう」
今日は由姫ちゃんと一緒に学校に行く。部活の朝練がないらしい。
「私はひと安心したよ」
「え？なんで」
「天井と穂乃を見てると焦れったくてね」
「そ、それはごめん」
「すぐにバレちゃうわよ？2人が付き合ってるの」
「そうだね……」
空き教室で凌のクラスの子達に2人でいるの見られちゃったし。しかも、キスしようとした時に。
直ぐに広まるんだろうな。
「穂乃は大丈夫じゃないよね？」
「直ぐに広まるとは思うけど、“あの時"のような噂はたたないと思ってる」
「よかった。穂乃がそう思えるようになったのなら安心よ」
「みんなのおかげだよ」
「まぁ、高校生なんだしカレカノなんて、ありきたりよ」
「そうだね」
高校生になってから、自分が成長している事に気づいた。
恋愛だけじゃなくて、日常でも。
皆が支えてくれてるから。
