「かわいい」
「っ……」
ぶわっと一気に体温が上がった。
「どう?お手柔らかだったでしょ?」
「うん、あ、りがとう」
まさに一瞬でお手柔らかだった。
初キスしちゃった。
「もう1回する?」
「えっ」
凌のイジワルな表情に、ドキッとする。
ガラガラガラ
セカンドキスをしようとした瞬間にドアが開いた。
「「!?」」
「あ!いたー!!」
「執事とメイドが!?!?」
「禁断の恋!?」
「ってそんな場合じゃない!」
びっくりした……。ていうか2人でいるのを見られたっ。
「バレたか」
「もう!天井君、探したんだから!!」
凌と同じクラスの子だった。
「いい所だったのに……」
なっ!そんなことをクラスの子に言わないでよ!
……キスしようとしてた所を見られて、恥ずかしいと思ってるのにっ。
「天井君待ちの子達が沢山いるの!ずっと居座ってるから対応して!」
「えっ!ちょっ、穂乃また後で」
私は軽く手を振った。
凌はクラスメイトの子に腕を引っ張られながら教室に戻って行った。
ま、思い通りには行かないものだね。
私も、戻らないと。