「ねぇ、名前なんて言うの??」
「……えっと」
「もしかして、緊張してる〜?可愛いねぇ」
違う、怖いの。
ちゃんとはっきりと断らないと……。
「あのっ」
「ねぇ」
グイッ
右上から声がしたかと思えば、その方向へと身体がが引き寄せられた。
この感じ、知ってる。
凌だ……。
「お兄さん達、穂乃に何か用ですか」
「い、やっ」
「彼氏いんのかよ」
ボソボソと言いながら、お兄さん達はどこかに行ってしまった。
「「……」」
そして沈黙。この感じは安定すぎる。
「赤井澤は?」
「由姫ちゃんとは一旦別行動で、たこ焼きを買ったら合流するよ」
「ほんと、危なっかしい……」
「……ごめん」
その後、凌とは喋る事はなかった。でも、由姫ちゃんと合流するまではずっとそばに居てくれた。
「あれ、天井と一緒だったの?」
「ちょっと色々あってね……」
お礼、言い忘れちゃった。

