「ところで、穂乃のクラスは文化祭の出し物何やるの?」
「メイド喫茶だよ」
「お、いいね。穂乃もメイドになるの?」
「私は裏方だよ。表はちょっとね……」
「それは残念。穂乃のメイド姿を見たかった」
私がメイド姿になってもなんの得にもならないよ。
「凌のクラスは?」
「執事喫茶だよ。喫茶店なのは一緒だね」
「凌は執事?」
「うん、まぁ、仕方なくね……」
クラスメイトに押し切られてって感じか。
凌、かっこいいからファンが増えそう。
私も楽しみだし。
「私のお母さんに言うの?」
「…ん〜、秘密かな」
すぐにバレそうだけどね……。
「その方がいいよ。また面倒事になると思うから。由姫ちゃんとかにも口止めさせとくし」
「ははは、恵美さんに厳しいね……」
「教えると何がなんでも来そうだし、クラスメイトと凌のクラスにも迷惑かけそうだからね」
「あ〜」
凌は知らないと思うけど、中学の文化祭の時はうっとおしいくらい一日中学校にいたし。
今年は私達で写真を沢山撮ってくる事を理由に、来ないように言おうかな。
「じゃあ、私は由姫ちゃん家に行ってくるね」
「うん、気をつけて」