「あ、浴衣姿の写真を撮ってもらったんだよね。後で送るね」
「あーいいのいいの!もう十分持ってるから!」
「え?どういう事……」
お母さんが言ってることが理解できない。
「2人ともとーっても似合ってたわよ〜!」
「……恵美さんもしかして」
「なあに凌君?言いたいことでもー?」
「はぁ……後で聞きますから」
「教えなーい!」
「……」
何!?この2人はなんの会話をしてるの?全く分からない。
なんで通じ合ってるの!?
「ごめん、穂乃。気にしないで」
「う、うん」
気になるけどまぁ、お母さんの事だから凌を困らせてるんだろうなぁ。
あ、私がお母さんに写真を送るって言った前に、凌が送ってたって説がある。
そしたらお母さんの発言と、凌が謝った理由が繋がる?あれ?
まぁ、いっか。
「あ!それよりお母さん」
「うーん?」
「昔から凌と連絡とってたってどういう事!?もしかして、無理やりだったんじゃ……」
「し、失礼ねぇ!無理やりじゃないわよっ!じゃなきゃここに凌君はいないはずよー!」
「た、確かに。でも、なんで?」
「き、気になっちゃってね!穂乃とよく遊んでたし!」
「ふーん」
だったら凌じゃなくて、凌のお母さんでいいのでは?やっぱり、お母さんってよく分からないなぁ。少し変わったところあるから。
「そうだ!穂乃、由姫ちゃんにこれ渡しといてー」
「いいけど」
お母さんに紙袋を渡された。
「ありがとう!って言っといてねー!」
「う、うん」
よく分からないけど、由姫ちゃんに渡すだけならいいか。