「穂乃、今日はオシャレだね」
「う、うん。せっかくだから、いつもより気合い入れてみた」
褒められた!
「すごく似合ってるし、可愛い穂乃がさらに可愛いから緊張するな」
「なっ!!」
何その勘違いするような言葉はっ!!!
お世辞でも面と向かって言われると、だいぶ照れる。今、私の顔は真っ赤に違いない。
「ふっ、さらに可愛くなったね」
「か、からかわないでっ!」
どう反応していいのか分からないから、背を向けてしまった。
「本当は、夜に渡そうと思ってたんだけど……はい」
「え?」
後ろを振り返ると、綺麗にラッピングされた小さなプレゼントを渡された。
「開けてみて」
「う、ん……」
凌から誕生日プレゼント貰えるなんて思ってなかったっ。嬉しい。
中身を見てみると……
「うそ、時計だっ!凌ありがとう!新しい時計が欲しかったところだったの」
「喜んで貰えて良かった」
お母さんからのプレゼントが時計じゃなくて、少し気持ちが沈んでてたからすごく嬉しい。
全体的な色はベージュで所々にピンクベージュが使われている。
「可愛いっ。大切にするね」