「学校中にバレちゃうかな……」
「それは大丈夫だと思う。赤井澤はともかく、あの二人はバラしたりはしないよ。自分達が不利になるだけだし。俺たちが注目されちゃうし」
「……なるほど?」
なんで不利になるんだろ。
「入る隙が無くなるからって言う意味だよ」
「……?」
仲悪くなるって事?
「ちょっと難しすぎたかな」
「え」
難しすぎてよく分からない。しかも説明してくれないから、モヤモヤする……。
「ま、気にしなくても大丈夫。今はね」
「教えてくれないの?」
「そのうち、分かるよ」
時々、いじわるな所あるよね。しかも、からかわれてる感が満載。
「……でも、梨加ちゃんのあの表情は初めて見た……。朝陽はクラスをまとめたり、喧嘩を止めたりとかで怒ってた時はあったけど。さっきの梨加ちゃんは怖かった」
「まぁ、知らなかったからってのもあるとは思う。小さい頃からの縁だし。でも、大丈夫。あの2人が穂乃を苦しめるようなことはしないよ」
「う、ん」
凌がそう言ってくれるだけで、すごく助かる。
「じゃ、気持ち切り替えてケーキ取りに行こうか」
「そうだね。あ、でも皆が持ってきてくれたケーキもあるよ」
結局、皆で食べないで解散になっちゃった……。
「じゃあ、それも合わせると、オードブルもあるから今日は豪華だね」
「明日もだよ」
「そうなの?」
「だって、2人じゃ食べきれないから、明日もプチ豪華だと思わない?」
こういう日の余り物は次の日も食べられるから嬉しい。
「いい考えだね」