「穂乃」
「うん?」
「改めてお誕生日おめでとう。これ、私達からのプレゼント」
「えっ!いいの?ありがとう!」
もらったのは、小さな花束とコスメセットだった。
「それと〜!ケーキ!!皆で食べようって買ってきたよ〜」
「わかいいケーキ」
小さなケーキが何種類か入っていた。
「あれ、5個入ってるね」
「穂乃ちゃんのお母さんの分も!」
「お母さんの分も!?ありがとう、でもお母さん先週から出張行ってていないんだよね……お母さんにも言っておくね」
「え、それって家に今1人なの?」
あ……、余計なこと言っちゃった。
「ま、まぁ、そんな感じ?」
「教えてくれれば私の家に泊まれば良かったのに。今日からでも大丈夫だよ?」
「その方がいいよ〜危ないから!」
「そうした方がいいな」
どうしよう……?なんて答えよう。
あっそうだ。取り敢えずここはそうするって言っといて、後で由姫ちゃんに凌との事を言えばいいんだ。そもそも今日、言うつもりだったし。
ガチャッ
「穂乃〜おはよ……ふぁ眠い」
あ、やばい。
「え?」
「えぇ!?」
「……は?」
一瞬にして、お祝いモードから空気が凍りついた。
「なにこれ、どういう事……」
凌も眠気が一瞬にして消えたように見える。

