「ここが凌の部屋だよ」
「了解」
「何か分からないことがあったら言ってね」
凌の荷物を部屋の隅に置いた。
「うん、助かる。あ、じゃあ……ちなみになんだけど」
「うん?」
何だろうか……。
私は首を傾げた。
「もしかして穂乃は隣の部屋?」
「え、そうだけど……」
「なるほど……」
え、いや何か問題でもあった……?
凌が困り顔をするから、少しショックを受けてしまった。
「っ……」
「あ、ごめん!不満とかそんなんじゃないから」
「え?」
違うのか、良かった。
危うく気まずくなる所だった。
「でも、そうじゃなかったらどうして……」
「穂乃と部屋が隣同士とか緊張するなって思って。俺、男だし」
「はっ!!!」
そうだった。普通に気にしてなかったけど、部屋が隣っ。
しかも、男宣言されたしっ。

