おかしい……。
いつもなら直ぐに寝れるのに、今日に限って寝れない。
誰か、そばにいてくれたら……。
「……りょ、う」
はっ!私は今なんて言った?
自分の発言に驚いた。
……凌は夕方まで帰ってこないし、凌に頼っていいのかも分からない。
高校生にもなって、雷が怖いとか笑われそう。
お母さんが出張でいない寂しさと、雷の怖さと、情けなさが、自分を攻撃してきて……。
「っひく」
泣けてきた。
泣きたいわけじゃない。悲しい感情とか、怖さとか考えたりするだけでも、涙が出てきちゃう。
涙もろいのは昔から。
ピカッ
ゴロゴロッゴロゴロゴロ
「あ〜もうやだ」
ガチャ
玄関を開ける音がした。
「……りょ、う?」
いや、でも夕方じゃないし……。
え、私鍵閉めたよね……?
雷に気を取られてて、どうしたのか忘れた。
泥棒じゃないよね?ど、どどうしよう。