久しぶりに男子とちゃんと話せたかも。
しかも何年も会ってなかった人と。
「嫌だった?」
「え?」
「穂乃さ、いい顔してないから……」
「あ、いや……。そういう訳じゃないんだけどね……」
またやってしまった自分の悪い癖。
私は視線を逸らしてしまい、凌が更に不安になっていたらどうしようかと、後悔した。
「何か、理由でもあるの?」
「……っ」
「困ってる事とか、悩み事があればいつでも話は聞くからさ」
「ありがとう」
「うん」
ポンッ
凌は私の頭にそっと手を置いて、頭を撫でた。
「……ぇ」
え、えぇ!?頭撫でられたんですけど!!
どういう事ーー!?
私は驚きのあまり、口をパクパクとしてしまった。
「ふっ、可愛い」
「か、かわっ!?」
やばい、私どうしちゃったんだろう。
……心臓うるさいっ。

