「…ありがとう」 ぽんぽん、とあやすような寝かしつけるような撫では続いてくれる。 …もう、一人じゃない。 あの時は、きれいに最後を迎える覚悟もできていたのに。 今は、あの時よりも大人になっているはずなのに、死にたくないと思って怖くなる時がある。 この幸せを、失うことが、恐ろしく感じることがある。