「あ!凰ちゃん友達と会うんでしょ
支度したら?
時間、大丈夫なの?」
凰ちゃんの友達との約束
足止めしてしまった
「んー…」
「どこ行くの?
久しぶりで、楽しみだね」
「んー…
10時になったら行くわ」
「10時?友達来れないって?」
「雛の門限まで、ここにいるよ
お子様が寝たらオレは遊びに行くよ」
「お子様?
もぉ酷ーい!!!」
「雛、いくつになった?」
「17歳だけど、お子様とか…
そりゃ凰ちゃんから見たら
お子様かもしれないけど…
私だって…」
「子供だろ」
何も言い返せない
「うん…法律的には…」
「な」
もぉ!
悔しいけど子供だよ
きっと
いくつになっても
凰ちゃんから見たら子供なんだろうな
今日
ちょっとメイクしてるんだけどな
凰ちゃん気付いてないか…
「凰ちゃん
私の為に友達の約束
時間変更してくれたの?」
「や、なんか友達が
ちょっと仕事で遅れるって言うから…
年末で忙しいらしい」
「なんだ…」
「大人は忙しんだよ」
私とは違う
友達と遊んでたのに
凰ちゃんに会いたくて
急いで帰って来た私は
やっぱり
子供だ
いーもん
子供でも
凰ちゃんと
もう少し一緒にいれる
でも
もぉ明日には
帰っちゃう



