「楽しかった」
「それはよかった
雛、日本から出たことないもんな」
うん
でもたぶん
凰ちゃんがいたら
どこでも楽しいよ
「凰ちゃん
今日は私が夕飯作るから…」
「雛、作れんの?」
「パスタあったよね!」
「うん、蕎麦はないけどパスタはあったはず
麺、得意だね」
それしかできないみたいだけど
それしかできない
「外寒かったから…
雛、ちょっと来て…」
コタツから凰ちゃんが呼んだ
「ちょっと温まってから…
雛も寒かったでしょ」
「うん」
凰ちゃんとコタツに入った
また後ろから抱かれた
いつもの体勢
背中から温かくなって
胸がドキドキする
「雛、温かい…」
凰ちゃんが私の肩に
顎を乗せた
冷たい頬が
私の頬に当たる
凰ちゃんの手があるお腹辺りが
ムズムズする
凰ちゃん
凰ちゃんは私のこと
まだ
好き?
この体勢も
プレゼントしてくれたネックレスも
付き合ってるみたいって
勘違いしちゃうよ
触れた頬が温かくなる
「凰ちゃん…」
少し顔を傾けたら
凰ちゃんの顔が見えた
凰ちゃん?
凰ちゃん
寝てる?
スー…
寝息が聞こえる
なんだ
凰ちゃん寝ちゃった
もしかして
昨日寝れなかったのかな?
今日は別々で寝よう
凰ちゃんに迷惑掛けちゃう
凰ちゃんの唇が
すぐ近くにあった
唇は
冷たいのかな…
温かいのかな…
触れてみたくなった
指先で触れたら
少し冷たかった
もっと触れたくなった
ーーー
そっと唇で触れたら
身体が熱くなった
凰ちゃん
好きだよ
大好きだよ



