「1年3組の陽川(ひのかわ)(まい)です。剣道は、小学生の時からやっています。よろしくお願いします!」

うわぁ…先輩方からの視線がすごかった…

今日は、部活動編成の日。

新剣道部員の、私たち1年生は、1人ずつ自己紹介をしている。

「じゃあ今日は、もう解散!
明日から、練習始まるからねー!」

「はーい」

顧問の先生がそう仰てるので、今日はもう帰りたいと思います。


玄関まで行くと、見慣れた姿があった。

「あ、舞〜!結構早かったね!」

「うん、バレー部も早く終わったの?」

「うん!結構早かった!」

「そっか、じゃあ、一緒に帰ろ!」

「うん!!」

あ、紹介遅れました…

彼女は、バレー部に入部する、金井 美由紀(かない みゆき)

皆んなからも、私からも、“みゆ”って呼ばれてる。

みゆとは、中学校も同じで、今も同じクラス!
私の大親友なんだ!

「あ、そういえば、例の先輩、いた?」

「え?ああ、剣道部のイケメン先輩のこと?」

ちなみに、みゆはイケメンに目が無い。

それに、情報通で、この学校のイケメンの情報を、入学してから2日で手に入れていた。

「そうだよぉ、剣道部の大将!弘田先輩!!」

「なんか、今日は休みだったみたい」

弘田先輩は、みゆ情報だと、校内イケメントップ5には入るらしい。

それを、事前に聞いていて、今日の部活動編成で、弘田先輩を探したが、今日は休みだったみたいだ。

「みゆの方はどうだったの?」

「そうそう!校内1のイケメン!長谷 琉希(ながや るき)先輩!いたの!!」

長谷先輩は、男子バレー部の3年生で、校内1のイケメン、らしい…。




2人で笑いながら帰ったこのときはまだ、
知らなかった。

2人で、イケメン先輩の虜になるなんて。