きみの瞳に映る空が、永遠に輝きますように


 今日も来てくれてありがとう、と言う彼の声と恒例の笑顔が私を迎えてくれた。

 「昨日のテレビが凄く面白かったんだよね、これなんだけどさ」

 私はそう言ってアプリで見逃し配信機能で昨日見たバラエティー番組を見せた。
 
 それを観ながら透真くんは笑いはするもののどこか作り笑顔を思わせるようなところがあった。

 そういえば数日前から透真くんの笑顔は偽りの笑顔のようだった。

 数日前とは、透真くんがお姉さんに強く言ったというあの日のことだ。

 偽りの笑顔といっても確証はないが何となくそんな気がする。
 
 あくまでもなんとなく。


 「これ面白いな」

 「でしょ?私も昨日初めて観たんだけどハマっちゃって」

 まだ序盤にも関わらず透真くんの笑いのツボにはハマったらしく釘付けになって観ていた。

 昨日ふとこの番組について調べてみたところどうやらこの番組は内容が回を跨ぐことがないらしい。

 これは私にとっては好都合だった。

 大抵のドラマやバラエティー番組は繋がりのあるものが多いから、いつ死を迎えるか分からない私からすればどうも見る気にはなれない。

 正しくは楽しく観られないとでも言うところだろうか。

 繋がりものは打ち切りや最終回を迎えるまで続く。

 確実にそれよりも私の人生の方が早く終わると分かっているからなのか、見ているとつらくなってしまう。

 きっとこの番組に夢中になったのには番組の面白さと同じくらいそれは関係している。

 「また来週も観たいな」
 
 視聴し終えたところで透真くんはそう言った。

 「観られるよ」

 無責任だとは思いながらも微笑んで言った。

 どう思われようとまだ生きることに対しては消極的になってほしくは無かった。

 それを私が言える立場ではないが、透真くんが前を向いてくれるのなら私はどう思われても構わなかった。

 それからは特にこれといったことをすることなく雑談をし、しばらくすると透真くんに手を振って背を向けた。

 最後に、また来週この番組を一緒に見よう、と私から約束をして。