きみの瞳に映る空が、永遠に輝きますように


 眼を開くと、そこには誰の姿もなかった。
それもそのはず、目を覚ましたのは翌日の午前2時。

 ここ数日は睡眠をろくに取れていなかったため、無理もないな、と思った。

 夕食を食べ損ねたらしいが、とくに空腹を感じなかった。
 
 それにしても、こんな真夜中に起きてもすることなんてないし、今からまた寝ようという気にもなれない。

 その時、ちょうど見張りに来た看護師と少し口を交わすと、当直の医者が状態を聞きに来た。

 特に異常はなかったために、用事を済ませるとすぐさま帰っていったが。


 再び一人になると、ベッドに寝転んで、ふいに夜景に目をやる。


 様々な顔を見せるグラデーション、それを一層引き立たせるように踊る光。
 
 その世界では誰もが主人公で、その無数の主人公が合わさって壮大な世界が構成されている。

 十人十色の無数の物語にいつの間にか涙していた。


 ごめんね、思わずそう言わずには居られなかった。

 この世界の見物人が私と言うことが申し訳なく思えた。

 人間界もこの世界とは変わらないはずだが、私はどうも自分の人生の中ですら主人公になれそうにない。

 こんな愚かな人間に存在意義はないから、その先のことなんてもっと情けなくて考えられなかった。