きみの瞳に映る空が、永遠に輝きますように



 母は夢見病だった。 

 それも、病名が分かったのは母の死後だった。

 当時は夢見病という名も一部の医者の間でしか知られておらず、診断がかなり難しかった。  

 そのせいで、母は数か所も病院を回った。

 大抵の医者はストレスだ、と言い張り、決まってカウンセリングや投薬治療を勧めた。


 母自身もその診断を受け入れて、今できることを、との思いで治療に励んでいた。


 ところが、症状は良くなるどころか急速に悪化する。


 そのあたりでようやく母の異変に気が付いた私は、すぐに別の病院で詳しく調べてもらうように勧めた。

 どうも私には、母の体調不良の原因がストレスではないような気がした。

 それからは母に聞いた症状をネットで検索し、関連のありそうなページを手あたり次第当たった。


 それでも、手がかりすら見つからなかった。

 調べたところで全てストレスだという結果しか出てこない。

 だが、それを見てもなお納得が出来なかった。


 その間にも日に日に弱っていく母は人生の終着駅へと向かっているようだったが、母はいつも微笑みを浮かべて眠りについていた。

 それは、私がいつも見る、周りを幸せにする微笑みで、思わず吸い込まれてしまいそうになった。


 絶対に大丈夫。

 何度もそう言い聞かせた。




 途中からは、母の両親にも手伝ってもらい様々な場所を当たった。

 そして、地道な積み重ねの結果、隣県にようやく詳しく調べてもらえる病院を見つけた。