世界が変わる日

そこでようやく感じ取った。

「何も聞こえない」ということ。

頭の中はパニックに陥って呼吸が乱れた。

背中を撫でてくれるけれど、それさえ怖くて何が起きているのか分からなくて…思いっきり手を振りほどいた。

"触らないで"

"やめて"

そう叫んだつもりだったけれど、きっと届いていなかっただろう。

その日から始まったんだ。

私の音が無い世界が。