(続)頼くんを堕とす方法

黒キャップがこんなに似合う高校生もいないと思う。





なんて思いながら見惚れていると、キャップのツバ下から瞳が向けられた。




「どうせ暇してんだろ?ちょっと付き合って」



「え?…あ、ちょっと!」






返事も聞かずに歩いて行く頼くんの背中に焦る。





急いで準備して入り口まで行くと「遅すぎ、」と文句を言われた。






「頼くんはいつも急だから困る」



「急じゃなくてもトロいくせに」



「お、女の子には色々準備があるのっ」



「へー」





棒読みにムッとしながらも、誘いに来てくれたことが嬉しかったりする。