歳の差恋物語


そして1月5日。

僕は仕事終わりにすぐ奈生さんとの集合場所へと向かった。

「お仕事お疲れ様!」

ああ、疲れが飛んでいく…。

1時間ほど卓球をして、帰り道に

「公園行きましょ。」

と言い、公園へ向かった。

早く渡したいなぁと思いながらまたいつも通りたわいの話。

すごく楽しい時間だった。

そして誕生日プレゼントを渡した。

びっくりするほど喜んでもらえた。

この笑顔をずっと見てたいなと思い、やっぱ大好きだなぁと実感した。

前から気になっていたことを聞きたい、けど聞くのが怖い…。

それでも勇気を出して聞いたのだ。

「なんで僕に会いたいって思ってくれるんですか?

僕は普段見せないような眼差しで奈生さんを見つめた。

何を言われても大丈夫、ただ後悔だけはしたくない、そう思っていたのだ。

奈生さんの口が開く。

「優しいし、面白いし、一緒にいて楽しいし、ホッカイロだし。」

そして、僕が想像もしてなかった一言が。

「好きだから」

え?
今なんて…?

僕は理解に追いつかず、頭の中がパニックになった。

驚きと嬉しさが同時にあった。

え?好きって言った…?

やっぱり整理がつかない。

頭の中でずっとハテナがあったけど今までのことを思い出したら納得できる節があった。

それでも最初は信じられなかった。

会いたいって言ってるのも正直遊ばれてるのかなとも考えたし、寂しさを紛らわすだけの存在なのかなとも考えた。

僕は奈生さんにならそれでもいいやって思っていた。

でも好きって気持ちを聞くと、そんなことを思っていた自分が情けなくなったし、奈生さんにすごく申し訳ないことをしたなぁと痛感した。

そして最高に幸せな気分になった。

好きな人に好きになってもらえるってこんなに嬉しいんだ…。

家庭を持っているのは痛いほど理解している。

それでも本気で好きになってしまった。

考えるほど会いたくなるし声を聞きたくなる。

出来ることなら独り占めしたいくらい。

それが出来ないのが現実。

会える時にいっぱい話したいし、いっぱい思い出を作りたい。

これが過去にしたことのない恋愛。

それでも幸せな僕の楽しい恋物語。