学生時代、毎日のように一緒に帰っていた女の子だった。
 名前はもも。

 大貫桃花で、おおぬき「ももか」と読んだ。本当はトウカだったと言うことは小さな笑い話だ。


 ももは大人しい女の子だった。でもそれが俺にはちょうど良かった。
 何か言えば笑ってくれるし、反応もしてくれる。ただ少し大人しいだけ。

 周りの同級生にはいないタイプの子で、女の子が苦手だったな俺からすれば、唯一ちゃんと話した子だった気がする。