「なに?」
奏の腕にぐいっと引き寄せられ、
「俺、結衣とお昼食うの楽しみにしてる。」
耳元で囁かれたからか、耳がくすぐったい。
「?私もだよ。」
でも、奏は何を言っているのだろうか。
「ハハッ、ま、いいや。じゃあな、結衣。」
「うん!じゃあね!」
よく分からないまま、歩いていく奏の背中を見つめる。
なんか、他の意図があったのかな?
でも、あったとしても思いつかない。
「結衣!まだ送り終わらないのか?」
リビングで痺れを切らした遼兄が来た。
「あ、ごめん。今行くね。」
思いつかないなら、考える必要はないか。
私は遼兄とリビングに戻った。


