今日は遼兄は用事があって一緒に帰れないと言われたので、帰りのホームルームが終わってすぐに教室を出た。
もしかしたらいつもより一本前の電車に乗れるかもしれない。
「あれ?」
1番乗りだと思っていた靴箱には、すでに1人靴を履こうとしている男子がいた。
えーと、あの男子の名前は確か……。
思い出そうとするが出てこない。
すると、私が無意識に見つめてしまっていたせいか、その男子と目が合う。
「なに?」
「あ、いいえ!なんでもないです!」
さすがに話したこともない人にじーっと見られたら嫌だよね。普通にごめん。
「あんた、佐々木結衣だろ。」
「へっ?あ、はい。」
「あんたってさ、周りからどう見られてるとか考えたことないわけ?」
「え?」
なんの話?


