佐々木兄弟は今日も長女を溺愛中!!

「駿?」

「なんだ、もう風呂入ってたの?入ってないかと思って風呂空いたよって言いに来たのに。」

どうやら勘違いしてお風呂の催促に来たようだ。

「あ、うん、そう。」

私はなるべくいつも通りに反応した。
この駿の対応を見ると、さっきのは見えていなかったらしい。

安心した私が、ほっと胸を撫で下ろしていると、なぜか駿は私の部屋に入ったまま動かない。

「駿?自分の部屋に帰らないの?」

「ねぇ、結衣。俺がこの部屋に入る直前、何してたの?」

ギクリ。

駿に何も悟られたくない私は、咄嗟に俯く。
すると駿は、俯いている私に近づいてきて、耳元に口を寄せる。

「何してたのって聞いてるんだけど。」

「ひぅっ。」

中学2年生とは思えないくらい甘く囁いてくる少し低いトーンに私の耳は殺される。

「しゅ、駿。」

「ん?」

「あの、近い、です。」

「そぉ?」

そんなことを言いながら離れる様子もなく、囁くように話す駿に、私は自分の心臓の鼓動が早くなっていくのを感じた。