横を見ると、佐藤まりあが怪しげに私を見ている。
「い、いやぁ、なんでもないよ!なんでも!」
急いでしらをきるが、彼女の私を見る目線は変わらない。
やばい……遼兄を狙ってることチクったのバレたか?
動揺で冷や汗が止まらない。
そのまましばらく彼女から目を逸らせないでいると、遼兄の口を押さえていた手のひらに変な感触があった。
そう、何かに舐められたような……
舐められた!?
「ひぇあっっ!!」
咄嗟に押さえていた手を離すと、遼兄はなんともない顔で弁当を食べ始める。
え、今私の手を舐めましたよね!?
なんて聞けるわけもなく、私は唖然とした顔で、遼兄が弁当を食べる姿を眺めていた。
一方の佐藤まりあは、私からも遼兄からも無視されている事に気づいたのか、
「き、今日のところは諦めますけど、まだ諦めませんから!!」
と言って逃げ去っていった。


