「ねぇ、佐々木結衣さんってあなた?」
帰りの支度を終えて遼兄の待つ昇降口に向かっている途中に話しかけられた。
例の佐藤まりあさんだ。
「え、は、はい。そうですけど。」
彼女はぐいっと私に近づくと、
「結衣さんにはカッコいいお兄ちゃんがいるんですね!私、お昼休みに見ちゃいました!それに、とっても仲良さそうでしたね!」
と言った。
「あ、うん。」
私と遼兄はいまだに一緒にお昼を食べている。きっとそのとき見たのだろう。
なんか嫌な予感がする。
そう思った私は階段を降りる足を早めるが、それでも彼女はしっかりとついてくる。
だめか。
「何が言いたいんですか?」
「え、知りたいですか?」
首を傾けて彼女は言う。
うげっ、これはめんどくさいタイプだ。
「ふふっ、そんな嫌な顔しないでくださいよー!冗談ですよ?」
絶対冗談じゃないでしょう。
そう思っていると、
「あ、結衣。待ってたぞ……って、その隣の子は?」
「初めまして!結衣ちゃんと同じクラスの佐藤まりあです!結衣ちゃんと仲良くさせてもらってます!!」
問い 数分前に初めて話した人は仲良いと言えますか?
答え 言えません


