「あれ？駿はもう起きてる？」

「いや、これから起こす。」

「じゃあ私が起こしに行」

「だめだ。また襲われたらどうする。」

言い切る前に止められてしまった。

ちょっと前に私が起こしに行った時、寝ぼけて駿にキスされたのを覚えていたらしい。

あの時私は、「起こしに来たよー」って言いながら部屋に入っても全然駿が起きなかったのをいいことに、しばらく駿のかわいい寝顔を眺めていたのだ。
すると、視線を感じたのかぱっちり目を開けた駿が「おはよぉ。」って言いながら急に顔を近づけてきて、そのままチュッとされた。

そのとき私は天に召されかけたのを覚えている。
いや、召されたのだ。
なぜなら、目の前で天使（駿）が私に微笑みかけていたのだから。