振り返れば、いるのは気弱そうな男子高校生で、名前はモブ川くんと言うらしい。
「じっ、実はこの学校、後夜祭でミスコンとミスターコンというものがあるんですけど、あなた達に出て欲しいとの要望が殺到してしまってっ!もしよろしければ、出てもらうことは可能でしょうかっ!!!!」
どうやら彼は後夜祭の実行委員らしく、それはもう土下座する勢いでお願いされた。
「いや、でもそれは……」
渋る私と、顔を少し歪ませる遼兄。
実は、これまでに遼兄と私はこのコンテストに散々誘われていたのだが断っていた。
遼兄は、普通に面倒くさかったから。
で、私の場合は、ヘラヘラ笑いながら数人の男子が誘ってきたことにカチンときたからである。
多分、遼兄が出ないなら…の苦肉の策で血が繋がっている私を誘ったのだろう。
あいにく、私は平凡に生まれてしまったのでどんなに着飾られたとしても、平凡がちょっと着飾った平凡になるだけ。
だから出るのはお断りしたのである。


