「別に俺迷惑かけられてないけど?とりあえず保健室連れて行くから大人しくしてて。」
そう言うと西園寺先輩はスタスタと歩きだしてしまった。
授業開始を知らせるチャイムが鳴り響き廊下には人ひとりいない状況になる。
誰からもこの光景を見られていないことに安心していたのもつかの間、流石にこれは笑えない状況であるためなんとかして降ろしてもらわねば!
「ほっ…他の生徒に見られたりでもしたら西園寺先輩に迷惑をかけてしまいます!どんな憶測をたてられるか分かりませんし…」
そう言うと西園寺先輩は少し考える顔をした後「んー、それの何が問題?」と言い放った。
………なんで事の重大さに気づいてないの!!
きっと西園寺先輩は周囲からの視線を気にして生きてきたことがないのだろう。
私は半ば諦めのような気持ちで、なるべく西園寺先輩に体重をかけまいと体を硬直させた。
ある程度進んだのはいいものの、明らかに私の知っている保健室とは違う場所に向かっている。
なんならここはどこ?
他の校舎に比べ少し年季を感じるがきれいな状態で保たれている内装の校舎には入ったことがない
……ここが旧校舎なら本来は立入禁止のはずでは?
私の不安とは対象的に生き慣れているような足取りで西園寺先輩はどんどん道を進んでいく。

