「はぁ、今日も尊い…」

白田蒼唯14歳、今日も推し事の真っ最中です!

「蒼唯〜学校行こー?」

「ちょっとまっててー」

生きている間は1秒足りとも推し事を欠かしません!

「まーた推し眺めてたの〜?飽きないねぇ」

彼女は桃澤こはね。私の大親友。

「あったりまえじゃん!飽きる要素よ!」

「えぇ〜毎日同じ人見るの疲れない?」

こはねは推しという存在を作ったことがないらしく、推し事にはちょっと否定的だ。

「そんなんだから彼氏出来ないんだよ〜?」

「あーはいはい。私はきらとで十分ですよー」

滝川きらと 私の大好きな推し様。

「こはねも推し作ろーよ〜!ALLSTAGE一緒に推そ?」「けっこーです!私彼氏いるんで♡」

「はっ!男なんてすぐに裏切るもん!」

「きらとくんだって男じゃん」

「きらとは推しですー」

こはねにも言えないけど私はきらとにリアコしている。

叶わない恋だって分かってはいるんだけどやめられない。

でも、私はALLSTAGEがデビューする前からきらとを推している古参。

それだけは自慢していいでしょ?
「推しか〜」

「お?興味持った?」

「いや全然」

「ひっどーい」

まぁ推しを作らない人に無理やり作らせるのもあまり良くないしこはねが嫌ならしょうがない。

楽しいのにな〜。