【電子書籍化】いきおくれ令嬢は、クールな騎士様の溺愛に翻弄されています



私は伯爵家に生まれたため、小さい頃から婚約の打診が沢山来ていた。

幼いうちは、お父様がどんな相手でも断ってくれていた。


だけど、大きくになるにつれてそうも言っていられなくなる。

すると今度は、お兄様が周りを牽制していた……らしい。

お兄様は極度のシスコンだから、あらゆる婚約の打診は私の元に来る前に消えていた。


たまにそのお兄様の検閲が間に合わなくて、差し込まれるものもあったけれど、正直に言ってタイプではない人。

それに家柄も格下で、裏で良くないことをしているという噂もあったり、歳がものすごく離れていたりした時もあった。


だからといって、王族との婚約なんて面倒くさいことはごめんだ。

家柄は当てはまっても、王族となんて歳がだいぶ離れているから候補にすらならないと思う。


お兄様が第一王子と仲がいいから、私の婚約なんてなくても関係はあるから別にいいだろう。


それに、そんなシスコンのお兄様に愛されて育った私は理想が高かった。