もちろん、小麦粉など必要な材料の分量から測って、全てを混ぜ合わせる。

それを型に流し込んでおき、あとはおやつの時間に合わせて料理長のフォリストに焼いてもらう。

本当は焼くまで自分でやりたいけれど、そこまでの時間はないので仕方なく諦めている。


そして、それが終わったら今度はお父様のお手伝いをする。

お手伝いと言っても、領地経営の一部を完全に任されているので、しっかりとしたお仕事だ。

いくつかの村の状況を把握し、問題があれば解決策を出す。必要であれば、経費申請のための案を考える。


最終確認はもちろんお父様がするけれど、ある程度責任のあるお仕事だ。


最近の日中は、ずっと書類と格闘しているのが私の日常になりつつある。

伯爵令嬢としてどうなんだと言われたら、何も言い返せない……だけど、要は黙っていればいいのだ。

外に漏れなければなにも言われることはない。


ある程度その仕事が片付いたら、ソフィアとのお茶の時間になる。