暗闇の奥に光が見える。


また浮世に降りる時が来た。


あの声は誰だったのか。

その名前はなんだったのか。


なにも思い出せないまま、
また新しい世界に行かなくてはならない。


優しい人間の記憶も忘れ、
つらく苦しい過去だけが頭の中に甦る。


どんどん意識は薄れ、次に目を開けたら
きっとそこは浮世なのだろう。