クールな美形王子の誘惑




「「おじゃまします」」




さくらちゃんと声を揃えてそう言って、


さくらちゃんは早々に部屋の奥へ歩いていったけど、私は脱いだ靴を揃えて端の方へ置いていた。




「そんな、綺麗に揃えなくてもいいのに」



「え!
いや…汚くするのは良くないので…!」




玄関に住んでる人の印象が出ると言っても過言ではないと思うし!



梓くんのイメージダウンになるようなことをするわけにはいかない。




「そんなの、気ぃ遣ってくれなくてもいいよ。
どうせ八雲クンが汚くするし」



「しないですよ。失礼な」




梓くんと話してる間に、いつのまにか八雲さんがこっちに来ていた。




「着替えるの早」



「早着替えくらい、モデルやるなら出来ますから」




モデル…



八雲さんって、梓くんのモデル仲間ってこと?


モデル業の後輩ってことか。