「……じゃあ、さっさと家行きますか」
「そうだね。
外で話してたら寒いし」
八雲さんに言われて、コンビニの隣のアパートに向かう。
アパートの駐車場にはさっきの希子さんの車が止まってる。
梓くんの送迎用に、駐車場を借りてるのかな?
その辺の事情はわからないけど、気にせず梓くんたちに付いて階段を登っていって、
梓くんは201と書かれたドアに鍵を差し込んだ。
そして同じような動きで、
八雲さんが隣の202の部屋のドアを開けた。
「……あ、あれ?
どっち?」
「あ、オレは荷物置いたらそっち行くんで。
先に入っててください」
八雲さんは202号室の中に消えていく。
梓くんは201号室のドアを開けて、『どうぞ』と待ってくれていた。



