帽子をかぶってても、しゅん、と梓くんが眉を下げたのがわかる。
梓くんが私にしか興味がないのは、ちょっと優越感…だけど、
友達を否定されるのはやだ。
「……や、そんな落ち込まなくても。
プリンスがあず以外に塩なのはわかってるから、わたしのこと気遣ってくれなくてもいいよ」
微妙〜な空気が流れそうなところで、さくらちゃんが『気にしないで』と私と梓くんに言った。
「……うん、まぁでも、
茅野さんは俺が嫌悪してる女子とは違うし、
普通に接するよ。
あと、写真送ってくれてありがとう」
「あら、喜んでくれたのならよかった」
ふふふ、と笑うさくらちゃん。
ねぇ、その写真って私の寝顔のやつだよね!?怒ったのに反省してないじゃん!



