体育の時間が終わるチャイムが鳴ったら、


女の子たちのキャアキャアという黄色い声が体育館に響いた。




「早川くん、さっきのスパイクすごかった♡」

「あたしにも教えてー♡」



「あっという間にプリンスのまわりを女が囲ってる」



「でも身長高いから顔見えてます」



「すっごい嫌そうな顔がね」




さくらちゃんと彩奈ちゃんが、王子の方を見ながら呆れた顔をしてる。



その後。




「えっ、なに?」




急に2人に拘束され、


さくらちゃんが強引に私の腕を掴んで、ぶんぶんと王子の方に向かって手を振る形に。




「……ちょっとどいて」




それに気付いた王子は、女の子たちを避けてこっちに歩いてきた。