クールな美形王子の誘惑




でも、そこまで嫌がらなくても…。


それだけ、梓くんが他の人と関わりたくないってことなのか、まわりが梓くんと関わりたくないのか…。



『俺は……あずだけでいいのに。
あずの大切なものは、俺だけでいいのに』




「……」




同じ気持ちが返ってこないなら、大切に思うだけ無駄ってことなのかな。



グサッとくるな、それ。




「……あ。でも、
バレても問題ないか」



「え、なんで?」



「早川、テスト終わって夏休み入ったら、
スウェーデンに帰るって言ってたから」



「……え…」



「いなくなったら殺される心配もなさそう」




ハハッ、と冗談混じりに笑ってる京ちゃんさん。



いや笑ってるけど、今とんでもないこと言いませんでした…?