放課後の図書室。


そこに勉強を教えてくれるC組の男の子がいるって言われて、彩奈ちゃんについていくことに。



嫌な予感を抱えたままガラッと図書室のドアを開け、


室内をぐるりと見回した彩奈ちゃんは何かに気付いて。




「京ちゃ〜ん!」




ブンブンと手を振った先には、


眼鏡をかけた真面目そうな男の子が、難しそうな本を読んでいた。




「……篠森さん」



「ね、勉強教えてくれるよね?」



「はぁ…。
僕やるって言ってないんだけど」



「いーじゃん!ね!!
お願い!京ちゃぁ〜ん!」



「……、はぁ。
遊んだりしたらやめるからね」




図書室なんだから静かにして。と彩奈ちゃんの頭を小突く男の子。



……C組の男の子っていうから、梓くんかと思った。



気まずいから梓くんじゃなくてよかったけど…。