…最低。


こんな最低なことが、この世に存在するんだ。





「ラッキーだね、時山君。柊さんの気持ちよくなってる姿を特等席で見られるんだよ。いい子に見ててね?」





「や……め…ッ…」




時山君が痛みに耐えながら小さく声を絞り出す。


その姿に私の目から涙が溢れはじめる。




内田が構わずまた私の上に覆いかぶさってニヤリと笑った。




「お待たせ、柊さん。良い観客が来てよかったね。泣いちゃうぐらい興奮しちゃった?いいねえ、そそるねえ!」



下品な笑い声をあげて、自分のベルトをガチャガチャと鳴らしはじめた。



この手錠さえ取れればこんなやつら…!


手を動かしてみてもガチャガチャと無機質な金属音が響くだけで、びくともしない。

右腕はやっぱり、力が入らない。


内田の手が、太ももをつたってスカートの中に侵入しようとする。





嫌…!




「……さ、わんな」


「…あ?」



内田がピタッと止まって後ろを見る。




時山君が這いつくばって内田の肩をギリ…と掴んでる。





「…その汚い手で…さわんじゃ、ねーよ…!」



時山君は歯を食いしばってわなわなと震えながら内田を睨んでいる。