「ねー唯くん!私たち、付き合ってるんだよね?」


「うん。」


「じゃあ登下校中、手ぐらい繋いでくれてもいいんじゃない?」


「…いいよ。」


「!!」


断られると思ってたのか、普通に恋人繋ぎで手を握られて驚く優花。


「…やったー!!!!」



照れると思いきや、ハイテンションで跳んで喜ぶ優花とローテンションでそれを「おー。」と見つめる唯。



ほんと面白いカップル。



「じゃー、はい!美琴!」



優花が空いてる左手を差し出す。



「?」



「ほら!お手!」



言われた通り優花の左手に犬のようにお手をする。



「フフッ。いぇーい♪」




優花を真ん中に3人仲良く手を繋いで、優花に手をブンブンされる。

幼稚園児みたいなノリに、思わず吹き出した。



「あはは!なにこれ!」


「3人仲良しー!あははー!」


「…」




なんて平和な朝なんだろ。


さっきまでのモヤモヤがすっ飛んでいった。