「ごちそうさま。」


私はお箸を置いて手を合わせた。




「え?美琴、ちょっとしか食べてないじゃない。大丈夫?」

お母さんが心配そうに聞く。


「なんか食欲なくて。別に具合悪いわけじゃないから。大丈夫。」

…胸がいっぱいで、いつもの食欲が出ない。


「あらそう…でも、これしか食べてなくて倒れないかしら…」



「…」



すでに食事を終えてソファでくつろいでいた兄が、残された食卓を見て『はぁ?』て顔をしてる。



「…母さん。山盛りの肉野菜炒めにコロッケ3個と山盛りの丼ごはん1杯のどこが少ないの?」


「何言ってるのよ。いつもはコロッケ10個と丼3杯はいくのよ?心配じゃない。」


「あのね、母さん。普通の女子高生はお茶碗1杯だよ。いっても2杯だよ。美琴は異常なの。てかいつも食った分どこにいってるの?どんだけでっかいウン…


ゴスッ


「ーーー!!」


食後に汚い発言をする兄の顔面に肘を入れる。

「…いッてぇー!元気すぎだろ!」

「…」


うるさい兄を無視してソファに座り、いつものようにパンシテを立ち上げる。

さ、収穫収穫。



ピロロン♪



ん?通知だ。