「フフ。冗談ですよ。
…たくさん助けてくれましたよ、時山君。それも命がけで。
みんなに好かれて、人気者でした。」


「…へぇ。やるじゃん、時山君。」


「はい。すごくかっこよくて可愛くて、あとちょっとでキスしちゃうとこでした。」


「え…?それ、喜ぶべき?悲しむべき?」


「…さあ?」


私が首を傾げて笑って誤魔化すと、純さんもツラれてヘラッと笑った。


「あ、そういえば教師になりたいって言ってました。お父さんが教師やってたからって。」


「えっ?俺、それ言ったっけ?」


「?」


「父さんが教師やってたこと。父さんが死ぬ前は教師になりたいと思ってたの…言ってないよね?」


「え…?」



「「…」」







私と純さんはかたまって目を見合わせた。






「…パラレルワールドだったりして。」





そう呟いたのは、